jcssが日本で生まれるまでの経緯

計量標準供給制度と校正事業者登録制度から成る制度として計量法トレーサビリティ制度(jcss)があります。制度は任意となるものの認定が行われることで、各事業者は計量器の校正をする能力を認められたことになります。計量器の校正とは、簡単には、より精度の高い計量器と比較をすることを指し、認定されることで高い精度のある計量器を保有している証明になります。企業が製品の製造を行う際にはどこであっても利用することが求められますが、この場合、単位や制度が不明のままでは生産や発注もできないことになります。校正された計量器を使用することで初めて多方に供給できることになり、同一品質の製品を作りあげることが可能となります。歴史的には最初に用いられたのは1960年代の米国においてであり、ここでは軍事産業での必要性から行われています。

日本におけるトレーサビリティの始まりについて

jcssの歴史は1990年代にまで遡ります。それ以前においても、日本でも計量器の品質確保を目的とした校正は行われていましたが欧米のように制度としては整備されておらず、当初は各事業者の個別努力によって計量標準へのトレーサビリティの確保と体系図が作成されていました。1990年前後には社団法人日本機械工業連合会等の調査研究に、国家標準の開発と供給、トレーサビリティ体系の明確化、認定制度の整備に対する要望が多く集められ、ここで初めて、トレーサビリティ制度と認定制度導入が動き出しています。当初、当時の通商産業省によって認定制度を国内にどのように導入するか検討が行われており、1990年8月27日には通商産業大臣から計量行政審議会に対し、「新時代の計量行政の在り方について」の諮問が出されています。その後、1991年にトレーサビリティの基となる国家計量標準を国として開発していくことが表明され、1992年に新計量法として公布されています。

新計量法の施行により誕生した経緯

jcssは1993年11月1日に新計量法が施行されたことで創設されています。制度では、開始後まもなく認定希望事業者が申請をしており、ここでは最終的な審査の場となる「トレーサビリティ制度運営審査会」での審査を経て、初めて認定事業者0010~0029が誕生しています。当初は日本国内で限定されていましがた、その後、海外の認定制度との同等性を確保する国際相互承認の参加の必要性が高まり、アジア太平洋地域の認定機関共同体である APLAC(アジア・太平洋試験所認定協力機構)に1999年に正式に加盟をしています。また、翌2000年においては最初のグローバルな相互承認となる第1次ILAC国際相互承認協定に署名をしており、28の経済地域の36機関のメンバーの一員となっています。これら2つの機構への加盟したことで、発行されるjcss標章付き校正証明書は、計量計測トレーサビリティの有効な証明として使用されています。